こんにちは!
日本を旅する和紙写真家の大塚麻弓子です。
山北町に滞在を始めたらいきなり舞い込んできたオーダーのお写真のお話
*この記事は2024年6月に別のサイトで書いたものをお引越ししています。
一件のお問い合わせ
メールの主は2度ほどお会いしたことのある経営者さん。
介護事業所を営んでおられて、めちゃくちゃやり手な方です。
作品の販売サイトを通してお問い合わせをいただきました。

A4サイズくらいの富士山の写真が欲しいとの内容でした。
日本一のパワーと元気を職員さんに!
お問い合わせいただいたのも当然で、販売サイトに富士山の写真は販売していません。
というか、手元にも富士山の写真はありませんでした。
住まいが千葉、活動も千葉、都内が中心の私にとって富士山はあまり特別な存在ではありませんでした。
特に男性経営者の方々で富士山を好まれる方は多く、さすが日本一の富士山だなとは思っていました。
「日本大好きを自称するなら富士山を撮っておきなさい。」と何人かの方に言われたこともあり、富士山を撮りも何度かチャレンジしましたがそんな心構えだったからか天気が…笑
ということで恥ずかしながら自分で自信を持って『富士山の写真です!』と言える写真がありませんでした。
無いのなら撮れば良い。
しかも山北町は富士山がとても美しく見られる町。
お問い合わせくださったお客様にどのようなイメージの富士山が欲しいのかを詳しく伺いました。
・イメージは『元気が出る雄大な富士山』
・飾る場所は事務所
・職員さんに元気な気持ちになってもらいたい
・日本一を目指している
ということでした。
なんて嬉しいオーダーなんだろう!
と早速富士山を撮りに行くことにしました。
富士見百景大野山
神奈川県の西の端山北町は富士山を有する山梨県とも静岡とも面しています。
当然富士山も色々な場所から見ることができます。
そんな山北町の中でも富士見百景に選ばれている大野山の山頂へ向かうことにしました。

大野山は神奈川県立丹沢大山自然公園に属する標高723.1mの山。
禿げているように見える山頂には昔は乳牛用の県営牧場だったのだそう。
県営牧場は廃止になり数年前から山地酪農という24時間365日放牧スタイルという珍しい酪農方法で酪農をしている薫る野牧場があります。
https://kaorunofarm.com/
*観光牧場では無いため見学などをご希望の場合はホームページをよく読み、お問い合わせください。
最寄駅は谷峨駅で丹沢山系の中でも駅から近く、初心者でも登りやすいため年間を通してたくさんの登山客が訪れます。
私たちが大野山に登ったのは山北町に着いた5日後の2月12日。
低山ながら山頂付近には少しですが雪が積もっていました。
旅立つに当たってしばらくお出かけしないでいたため久しぶりの山登り。
初心者用のコースにも関わらず私はバテバテでした。
バテバテながらも西側が見えるポイントに出るたびに深く雪を冠した美しい富士山が見えました。
山北町に来て、間近に見える壮大な富士山を見ると富士山が好きな人たちの気持ちがよくわかるようになってきました。

登っている時の富士山は結構雲がかかっていてこのように山頂にモヤモヤが…
日本一を目指し、職員さんに元気になってもらうための作品にこのモヤモヤは嫌なので
『晴れてくれー!!!!』
と願いながら山頂を目指しました。
新たに生まれたキャンバス仕立て
そんなこんなで出来上がった作品がこちらの2パーターンの作品。




晴れ渡る青空に深々と雪を冠し裾野を広げる富士山。
ご依頼いただいた経営者さまを応援するように見事に晴れてくれました!
手前に連なる山々の雪も美しいですね!
冬の澄み渡る青空の美しさ、わずかに残る雪とススキのアクセントがさらに富士山を際立たせます。
さらにこのオーダーは新たな仕上げ方を生み出してくれました。
キャンバスのように仕上げてほしいとのオーダーで、パネルに写真を巻き付けて仕上げています。
立体感が生まれて私もとても気に入ったので作品の納品方法の一つに加えました。
お客様も喜んでくださり、どんどん事業を拡げていらっしゃるようです。
さらなる躍進を、そして日本一を陰ながら応援しております。
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