オレンジジュースが無い!?産地では食べきれない柑橘が捨てられています

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こんにちは!
あなたの心の穴を埋める運命の一枚を届ける和紙写真家の大塚麻弓子です。

今回は巷で騒がれているオレンジジュース騒動に絡めまして流通や安定供給、地方農業や高齢化の闇についてお話ししたいと思います。

この記事は2024年の5月末に書いた記事を場所を移して再掲載しております。

オレンジジュースが飲めなくなるの?

2024年5月大手企業でのオレンジジュースの販売休止が発表されました。

オレンジジュースが飲めなくなる? 不作と価格高騰でメド立たず…販売休止相次ぐ異常事態
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Yahoo!ニュース
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記事を書いている5月下旬の今も引き続き価格は高騰こんなニュースも
オレンジジュースの価格高騰、ほかの種類と100円以上の差 輸入先ブラジルのオレンジ果汁不足続く
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https://news.yahoo.co.jp/articles/6397ac3b56b2cba5faebcbb25c7de8c073314337

原料となるオレンジの原産国ブラジルでのオレンジの不作が続いていること、しかも円安で2020年と2023年のオレンジ果汁の価格を比較すると倍近くになってしまっているようです。

一般消費者からはオレンジジュースが飲めなくなる、高級品になってしまうのではという不安の声が上がっているようですね。
手軽に飲むことができる代表格のオレンジジュースがこの先どうなってしまうのか心配です。

国内の産地では大量に廃棄されています

原産国ブラジルから国内のあるエリアに目を向けてみるとどうなのでしょうか?
私が今滞在させて頂いている神奈川県山北町は柑橘類の産地でもあります。
みかんといえば静岡みたいなイメージが特に関東ではあります。

神奈川県の中でも西湘エリアと呼ばれる西側は静岡県のように温暖な気候で柑橘類が育ちやすい環境ということがあり、秋から春にかけてみかん、湘南ゴールド、オレンジ、甘夏、八朔、レモンなどなど様々な品種の柑橘類が育てられています。

全国各地に出荷しておられる農家さんから地元の直売所で販売されている農家さん、農家さんではなく個人のお宅にある木まで様々です。

珍しくない果物です。
エリア内では既に行き届き、見た目の美しいものが選ばれ売れ残ったものや食べ切ることができなかった果実に関しては腐って捨てられています。

からの PNG 画像 ja.pngtree.com/

私たちもいただいたオレンジにいつの間にかカビが生えてしまい、捨てることになってしまったものも数個ありました。

しかも、この山北町の人たちは自分たちの柑橘類に残念ながら誇りを持てていません。
それは知名度で静岡に負けるから。
お茶もみかんも静岡には敵わない。
それが多くの町の人たちの認識です。

流通と安定供給の闇

国内には静岡、和歌山、愛媛などなどたくさんの柑橘類の産地があります。
山北町のように知名度では劣っていても生産している隠れた?産地もたくさんあります。
なのになぜジュースの原材料はブラジルなのでしょうか?

答えは簡単で安いからです。

でも、おかしな話です。

輸送費がかかるのになぜ安いのでしょうか?


果汁100%ジュースと記載があっても濃縮還元果汁のものが多いです。
これが主にブラジル原産のオレンジを使って作られているものです。

濃縮還元とは絞った果汁を加熱したり凍結したり真空にしたりして水分を飛ばし、ペースト状にしたものです。
ペースト状にして量を減らし輸送されてきたものに国内の加工場で水分を添加して液状に戻します。

水分を飛ばす過程の中で風味や香りが損なわれるため香料などが添加されます。

これが安く、大量に100%ジュースを作れる理由なのです。

均一商品の安定供給をする大企業ではこのやり方がベストなのかもしれません。

しかし、地球の裏側から送られてくる果汁に依存してオレンジジュースが販売店から姿を消し、国内の産地では形が悪いからと食用になれず余ったオレンジを始めとした柑橘類が捨てられていく。

なんだかとてもモヤモヤしませんか?

地方農家の高齢化と既成概念

ふたつめのYahoo!ニュースの記事内にもありました。
足りなくなった果汁を国内で賄うのは難しい。
それは国内農家の高齢化が進み、安定供給することができないからだ。と。

日本中がそうなのだから当たり前ですが、山北町でもやはり高齢化は進んでいます。
私たちが甘夏やレモンを採らせていただいている木も、持ち主様が高齢化によって何年にも渡って放置している木です。
果実の重みで木が傷んでしまうので採ってほしい。
とお世話になっているトニーさんへの依頼で私たち許可を貰っても採らせてもらっています。

もう流石に柑橘類の収穫の時期は終わりです。
そんな5月の終わりでも車を走らせているとたまにたわわに実った柑橘の木があります。

もう見きれなくなって放置されてしまったんだなぁ。
持ち主さんと連絡取れないかなぁ。
私たちだったら収穫して引取先見つけられるかもしれないんだけどなぁ。

なんて思いながら切ない思いで木の前を通過します。

特に山北町に関して言えば、町名の通り山が多い土地柄もあり

「何でこんな所で育てようと思ったの!?」

と聞きたくなるような山の傾斜そのままに木が植っていたりします。
私たちが採らせてもらっているのもかなりの斜面でなかなかスリルある収穫体験ができます笑

高齢の方が維持し続けるのは大変です。

また、出荷するなら農協に持っていこうもしくは産地直売所に持って行こう。
一次産業にずっと従事していた農家さんたちが自らの手で六次産業にチャレンジするのはなかなか難しい。
というかチャレンジできるとも思っていない
六次産業すらわからないという方も多いでしょう。

まとめ 歪みを少しでも解消しよう

抗えない少子高齢化社会
流通の問題や安定供給上の課題
しかし大量の廃棄された柑橘たちという現実。

何だかとても考えさせられました。
そして日本なのか世界規模なのか…に起こっている歪みを感じさせられました。

インスタのストーリーズで大量の甘夏が…レモンが…と発信したところ全国で繋がっているお友達から連絡があって
『譲って欲しい』
『店で使うので購入したい』

などのお問い合わせをいただきました。

高齢化を解決することはできないけれど、捨てられている野菜や果物たちを違う場所に連れていくことで活用される未来がある。

0円だったものがお金になって産地に落ちる。

そんなお手伝いは旅を続けていく中で出来るような気がします。

そこで感じる新たな問題はまた別のブログで書いていこうと思いますが。

ニュースなんかで色々な問題を目にしますが、その土地の問題は住んでみないとわからないなぁとつくづく感じる今日この頃です。

今後、私がどのように旅の情報も公開中の公式ライン、ぜひチェックしてみてくださいね!

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